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vol.37 2002/09/13発行 ★燃料電池★

 

 

   
   ◎メニュー◎  
   ▼クリックアンケート
   ・10月以降、廃車にする時、自動車フロン券を買わなきゃいけないって知っ
   てました? 結果発表
   ・燃料電池のどの分野での活用に最も期待しますか?
   ▼燃料電池
   ・そもそも燃料電池ってなに?
   ・燃料電池ってなにがいいの?
   ・燃料電池にもいろいろある
   ・それで、いくらなの?
   ・課題は?
   ・携帯電話やノートパソコンにも
   ▼あとがき
   
   ----▼------------------------------------------------------
   クリックアンケート
   
    まずは、先週のアンケートの結果です。
   
   質問: 10月以降、廃車にする時、自動車フロン券を買わなきゃいけないって
   知ってました?
   1 前から知っていた 12人  (9%)
   2 最近知った     12人  (9%)
   3 初耳             112人 (82%)
   
    ということで、ほとんどの方は初耳だったようです。
   もう少しきちんと告知すればいいのにと思いますが、20日の自動車フロン券
   販売開始を前に、来週の後半には、マスメディアが一斉に取り上げ、認知さ
   れるようになるのでしょう。
   
   ○コメントボードより
   お名前:z-kei
   「仕方ないことや やむおえんでしょう。」※ 最近知った
   
    「メーカーが販売価格に含めるべき」といった意見も出るかなと思いまし
   たが、「仕方ない」という方が多いようです。
   
    たくさんの方にお答えいただきましてありがとうございました。
   
    今回は、燃料電池の活用分野についてです。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   燃料電池のどの分野での活用に最も期待しますか?
   
   ◆自動車用
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010a01 >
   ◆家庭用(発電・給湯)
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010a72 >
   ◆携帯電話やノートパソコン用
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010ae3 >
   ◆大規模発電用
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010a54 >
   ◆期待しない
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010ac5 >
   ◆わからない
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010a36 >
   ■途中経過・最終結果を見る
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00012010a90 >
   ■コメントボード
   ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/cb.cgi?q0001201037 >
   
   ☆締切:2002年09月19日18時00分
   ★協力:メールマガジンをおもしろくする《クリックアンケート》
            →→  [ http://clickanketo.com/ ]
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    リンクをクリックするだけですので、気軽に参加してみてください。
   燃料電池の活用分野については、今号に出てきます。
   
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   燃料電池
   
    今回は、愛知県春日井市にお住まいの、yosakuさんのリクエストにお答え
   して、「燃料電池」のテーマでお伝えします。
   
    燃料電池は、現段階では、家庭用として簡単に手に入る状態ではありませ
   んが、クリーンなこれからの発電・給湯装置などとして大きな期待が寄せら
   れています。
   
    それほど遠くない将来に、各家庭に色んな形で入っていくと思われますの
   で、知っておいて損はありません。
   
    自動車用については、以前お伝えしましたし、大規模発電用は身近でない
   ので、今回は、主に家庭用についてです。
   
   ★そもそも燃料電池ってなに?
   
    燃料電池は、電池という名前が付いていますが、発電装置です。
   学校で、水の電気分解って習いましたよね。
   水に電気を通すと、水素と酸素が発生するというものでした。
   
    燃料電池は、その逆で、水素と酸素を反応させることで、電気を起こすの
   です。
   
   ★燃料電池ってなにがいいの?
   
    燃料電池は、水素と酸素の反応の結果出てくるのが水だけなので、大変ク
   リーンで、地球温暖化対策にもぴったりの装置です。
   
    ただし、水素を、都市ガスやLPガスなど、他の燃料から取り出す場合は、
   二酸化炭素、そして、わずかながらも有害物質が出ます。
   
    また、水素を作り出す時のエネルギーによっても、二酸化炭素、排ガスが
   出ます。
   
    ですから、水素を、クリーンな方法で作り出すことが理想です。
   
   ・水から、太陽光発電や風力発電などのエネルギーで水素を取り出す。(ただ
   し、砂漠や海など電力消費地から離れた所で)
   ・工場で生産の過程で出る、副産物としての水素を利用する。
   ・植物が原料のメタノールから水素を取り出す。(メタノールをそのまま使う
   方法もある)
   ・生ごみ処理などで出るメタンガスから水素を取り出す
   ・天然ガスをガス田近くで分解して水素を取り出し、残った炭素を地中に戻
   す
   
   例えば、このような方法です。
   
    燃料電池のもう一つの大きなメリットは、30〜60%と、発電効率が高いこ
   とです。
   これまでのいわゆるエンジンの効率は、15%程度でした。
   
    さらに、反応の時発生する熱を抑えるための冷却水が温められ、お湯にな
   るので、給湯装置としても利用できます。
   
    電気とお湯の両方を利用すれば、総合的なエネルギー効率は、さらに高ま
   り、80%ほどにもなります。
   
    また、太陽の光や風の強さなどに左右されず、いつでも安定して電気など
   を供給できる、電気を使う場所で発電できるので送電のロスがない、音が静
   かといった利点があります。
   
   ★燃料電池にもいろいろある
   
    一口に燃料電池といっても、いろいろあります。
   リン酸形がいち早く商用化され、すでに日本でも、昨年度の時点で、累積で
   209か所、稼働中で66か所の工場、病院、ホテルなどで、発電や給湯に使われ
   ています。
   
    しかし、リン酸形は、装置が大きく、運転温度が約200度と高いため、小さ
   くでき、常温〜100度程度で運転できる、家庭用、自動車用として研究が進ん
   でいるのが、固体高分子形です。
   
   ★それで、いくらなの?
   
    来年には、家庭用燃料電池が発表され、2004年には発売されると見られて
   います。
   
    その時は、1kwで50〜100万円くらいだと予想されます。
   
    常に同じ出力で運転を続け、足りない時は電力会社から電気を買い、余っ
   た時は売るという方法なら、平均的な家庭では、0.5kw程度で、ほぼプラスマ
   イナスゼロにできるはずです。
   1kwあれば、相当売電できることになります。
   
    一般世帯の、年間の光熱費の平均が約18万円です。
   都市ガスなり、LPガスなり、水素なり(2004年では無理か)の光熱費が、いく
   らになるかですが、仮に都市ガスを年間2500立方メートルほど使うとして、
   今の小型空調選択契約並みの割引料金で計算すると、年間約20万円です。
   
    しかし、売電によって年間約10万円の収入が見込めるため、年間約8万円得
   をする計算になります。
   すると、50万円なら、6年余りで元が取れることになります。
   
    ちなみに、各メーカーの寿命の目標は、約10年ですし、当初は補助金が出
   る可能性が高いので、出費が50万円程度に収まるなら、買った方が得という
   ことになります。
   
    さらに、2010年には、1kwあたり10〜30万円にすることを目標に開発が進め
   られています。
   
    本当にここまで価格が下がるなら、爆発的に売れる可能性があります。
   
   ★課題は?
   
    お湯がタンク一杯であっても、発電すれば、お湯も同時にできてしまいま
   す。
    電気は、余ったら売ればいいのですが、お湯が余った時は捨てるしかあり
   ません。
    これをどうするかが課題の一つです。
   
    熱を利用して冷暖房ができるといいのですが、システムの価格が上がって
   しまうかもしれません。
   
    経済性についての課題は、電力会社が、きちんと買い取るかどうかでしょ
   う。
    電力会社が買い取らなければ、上で書いたシナリオは完全に崩れます。
   
    電気が余らないように出力を細かく制御し、消費電力が1kw(ドライヤー1つ
   程度)を越える時は、電気を買うことになります。
   
    それでも、効率が上がるため、トータルの光熱費は年間2万円程度、得にな
   るでしょうが、補助金で装置の価格が半額になったとしても元を取ることは
   難しくなります。
   
    消費者が発電所を作ってやるというのですから、電力会社は買うべきでしょ
   う。
    なにより、せっかくのクリーンな発電設備の能力を無駄に抑えることは、
   社会的に大きな損失です。
   
    もし、自主的に買い取らないなら、法律化してでも買い取りを義務づける
   必要があると思います。
   
    もう一つ、当初は都市ガスやLPガスを使うとしても、いずれは、水素管が
   各家庭に張り巡らされるようになる可能性があります。
   
    その時、燃料の変更ができるかどうかです。
   都市ガスなどから水素を取り出す装置が不要になるだけですから、原理的に
   は簡単なはずですが、メーカーが変更を全く考慮せずに設計していたら、で
   きないか、できても高く付くことになりかねません。
   
    メーカーは、燃料の変更が簡単に低価格でできるようあらかじめ考えて製
   品を作ってほしいものです。
   
   ★携帯電話やノートパソコンにも
   
    燃料電池は、自動車、家庭用発電・給湯器以外に、携帯電話や、ノートパ
   ソコンなどに組み込もうという動きもあります。
   
    容積当たりの電気の供給能力が、リチウムイオン電池より高く、燃料を補
   給するだけで、充電が必要ないのですぐ使える、といったメリットがありま
   す。
   
    燃料として、水素やメタノールのほか、水というものも、計画されていま
   す。
   水を入れると、内蔵されたカルシウムと反応して水素が出る仕組みです。
   
    携帯やノートパソコンの電池がなくなったら、水を注げばいい、という時
   代が、まもなくやって来るのかもしれません。
   
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   あとがき
   
    この前の日曜日、環境デーなごやのステージにお越しいただいた方々あり
   がとうございました。
    ステージ上で、映像が使えない制約がありましたが、次々と、実演しなが
   ら、環境に優しい小技を御紹介しました。
   
    大半は、講演ではお話ししているものの、メールマガジンや、動画作品で
   はまだお伝えしていないことでした。
   
    これからも、それぞれの特徴をいかしながら、様々な形で環境問題、エコ
   ライフについて情報発信していきますので、是非、講演やイベントの方にも
   お越しください。
   
          インターネットeco放送局 otomi.tv 代表 富永秀一
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   お得で楽しいエコライフ小技集 vol.37
   ☆編集・発行 インターネットeco放送局 otomi.tv
   URL:    http://otomi.tv
   E-MAIL: eco@otomi.tv
   
   このメールマガジンの著作権は
   インターネットeco放送局otomi.tvに属します。
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