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vol.51 2002/12/27発行 ★住宅 気密の工夫★

 

 

    ◎メニュー◎  
    ▼クリックアンケート
    ・住宅の気密性についてどう思いますか?
    ・部屋の扉が閉まっている時、「開けて欲しくないのではないか」とより強
    く感じるのはどちら?
    ▼住宅 気密の工夫
    ・壁
    ・窓
    ・数百円ですきま風を防ぐ
    ・ドア
    ・室内ドアは低気密に
    ▼あとがき
    ・年明けは1月10日から

    ----▼-------------------------------------------------------------
    クリックアンケート

    まずは、先週のアンケートの結果です。

    質問:住宅の気密性についてどう思いますか?(換気方法は自由に選べるもの
    とします)

    1 高ければ高いほど良い         24人 (29%)
    2 ほどほどに高い方が良い       54人 (66%)
    3 どちらかというと低い方が良い  4人 (5%)
    4 低ければ低いほど良い          0人 (0%)

    94%の方が、気密性は高い方が良いとお答えになりました。
    その中では、「ほどほどに」という方が、全体の66%と多くなっています。

    ○コメントボードより
    お名前:おみっちゃん
    「ほどほどでいいでしょう。
    高ければ良いものでは無いしね。」
    お答え: ほどほどに高い方が良い

    お名前:やまん
    「衣類のカビによるアレルギーがあるのと、
    何故か判りませんが息苦しいんですよね。」
    お答え: どちらかというと低い方が良い

    実は、最も多かった「ほどほどに」が、今一番問題になっています。

    今の住宅は、普通に建てても、1平方m当たりの隙間相当面積(C値)が2〜5平
    方cmと、気密性が高いものが増えています。

    ところが、計画的な換気を行わない上、室内に排気が出るタイプの石油・
    ガスの暖房・調理器具を使うなど、以前の気密性の低い住宅と同じ住まい方
    をする場合が多いため、室内の空気が汚染されたり、湿度が高くなり、シッ
    クハウス症候群になったり、結露やカビ、ダニに悩まされたりするのです。

    非常に気密性の高い住宅を造れる業者は、普通、計画的な換気の重要性が
    分かっているはずですし、住む方に対しても、気をつける点を教えるはずで
    す。(もし、そうでなければ殺人的行為です)

    省エネで、健康的に住むには、高断熱、計画換気とセットの、高気密住宅
    にするしかないと思います。

    みなさん、アンケート、コメントありがとうございました。

    今回は、いつもとちょっと毛色が変わりますが、扉が与える心理的効果に
    ついてです。
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    部屋の扉が閉まっている時、「開けて欲しくないのではないか」とより強く
    感じるのはどちら?

    ◆開き戸
    ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00013187a41 >
    ◆引き戸
    ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00013187ab2 >
    ◆どちらも同じ
    ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00013187a23 >
    ■途中経過・最終結果を見る
    ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/a.cgi?q00013187ad0 >
    ■コメントボード
    ┗< http://clickanketo.com/cgi-bin/cb.cgi?q0001318723 >

    ☆締切:2003年01月04日18時00分
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    住宅 気密の工夫

    愛知県春日井市にお住まいの、NPO法人環境市民所属 大久保 巌さんから
    頂いた、「住宅に関して」のリクエストにお答えしています。
    11回目の今回は気密の工夫についてです。

    ★壁

    まずは、基本から。
    このあたりは、業者におまかせのことが多いと思いますが、簡単に触れてお
    きます。

    いわゆる2×4のような枠組み壁工法は、一般的な木造軸組工法に比べて気
    密性は高くなります。

    また、木造軸組工法でも、外張り断熱にしたり、柱と柱の間にパネルを張
    り付けていく、木造軸組パネル工法にすれば、気密性は高くなります。

    C値1.0以下の気密性を確保するには、いずれの場合でも、さらなる工夫が
    必要です。

    気密性を高めるには、壁の部分に、防湿気密シートを切れ目なく張り巡ら
    せたり、気密テープや、パッキン、発泡断熱材などですき間をなくします。

    ★窓

    サッシに関しては、前々回もご紹介した、日本工業規格(JIS)の基準で、気
    密性に関しても規格があります。

    詳しくは、日本工業標準調査会のWebサイトで、JIS規格番号「A4706」で検索
    すると見られます。
    (http://www.jisc.go.jp/)

    A-1からA-4まであり、数字が大きいほど、気密性が高くなります。
    それぞれ、室内外の気圧差に応じた通気量の上限が規定されています。
    気圧差が、10Paの時で見てみると、サッシ1平方mあたり1時間に出入りする空
    気の量(立方メートル)の上限は、次のようになります。

    A-1 120以下
    A-2 30以下
    A-3 8以下
    A-4 2以下

    カタログなどに載っているので、確かめましょう。
    高気密・高断熱住宅用なら、A-4等級を求めたい所です。

    ★数百円ですきま風を防ぐ

    窓の気密性が低く、すきま風が気になる場合は、スポンジやパイル(毛)が
    ついたすき間テープを張ると効果的です。

    窓枠に接する部分に張ったり、引き違い窓の、窓と窓が重なる部分(召し合
    わせ)のすき間に張ったりします。

    部屋同士や、押し入れからのすきま風が気になる時にも活躍します。

    ホームセンターなどで、1m当たり数百円で売られています。

    ★ドア

    ドアも、サッシと同じようにJISの規格があります。
    規格番号は、「A4702」です。
    気密性に関する内容は、サッシと同じです。

    ドアのゴムは、毎日開け閉めするため擦れますし、時間がたつと硬くなっ
    てヒビが入ったりします。

    ドアを閉じてもすきま風が入るようになったら、業者にお願いして、ゴム
    の取り替えや、取り付け位置の微調整をしてもらいましょう。

    ★室内ドアは低気密に

    従来の家だと、部屋単位で冷暖房をするため、室内ドアも、ある程度気密
    性がないと、冷暖房が効きません。

    ですから、室内ドアでもすきま風を防ぐ工夫が必要ですが、気密性を上げ
    ると、冷暖房している部屋と、それ以外の部屋や廊下、トイレなどとの温度
    差が激しくなり、体に負担がかかるというジレンマもあります。

    しかし、高気密・高断熱・計画換気の家では、家全体を1、2台の普通のル
    ームエアコンで冷暖房することができます。

    冷暖房された空気を、家全体に行き渡らせるためには、吹き抜けを作って
    上下階の空気を循環させるのと同時に、室内ドアが、空気の流れを妨げない
    工夫が必要です。

    私は、引き戸をおすすめします。
    開き戸では、閉めた時の気密性が高くなりすぎるからです。
    また、引き戸は、少しだけ開けておくとか、半分だけ開けておくといった調
    節がしやすいこともメリットです。

    そして、これは省エネからは離れますが、引き戸は、開き戸に比べて、開
    けようとする人に対する心理的バリアが低い気がするのです。
    開き戸が閉まっていると、ちゃんとノックして入らなければ失礼な気がし
    ますが、引き戸なら、あまり抵抗なく開けられるように思いませんか?

    引き戸を半分以上開けておくのが当たり前という家にしておけば、子供が
    部屋にこもって、何をやっているか分からない、何てことは少なくなるよう
    な気がします。

    引き戸の場合、防音性が低いというデメリットはありますが、私は、家族
    の間では、それはあまり大きなデメリットではなく、どこにだれがいるか気
    配を感じられ、一体感、安心感が得られるというメリットの方が大きいよう
    に思います。

    もちろん、引き戸でも、かぎを閉めてしまえば部屋にこもれる訳ですが、
    開き戸より、家族同士の心の風通しも良くなるような気がします。

    さらに余談になりますが、引き戸は、吊(つ)りタイプが、開け閉めが軽く
    できますし、敷居がいらず、バリアフリーにできるので良いと思います。

    ちなみに、開き戸にしたい場合は、ドアに通気口がついたタイプを選ぶと
    良いのではないでしょうか。

 

講演

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    あとがき

    2002年ももうすぐ終わりですね。
    1年間ご愛読ありがとうございました。

    来年もどうぞご支援のほど、よろしくお願いいたします。

    まことに勝手ながら、1月3日は、お休みとさせていただきます。
    年明けは、1月10日の号からとなります。

    それでは、みなさん、良いお年を。

    インターネットeco放送局 otomi.tv 代表 富永秀一

    ●‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥●
    お得で楽しいエコライフ小技集 vol.51
    ☆編集・発行 インターネットeco放送局 otomi.tv
    URL:    http://otomi.tv
    E-MAIL: eco@otomi.tv

    このメールマガジンの著作権は
    インターネットeco放送局otomi.tvに属します。
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